セミナー部会 実務・最近の話題に関するセミナー第2回 「軟弱地盤上の高速道路土工構造物建設の歴史」 開催のご案内
主催:公益社団法人 地盤工学会中部支部
地盤工学会中部支部「地盤工学に関するセミナー運営委員会」では,月1回程度のペースで見学会・実習やセミナーを開催しています。今回のセミナーは,中部支部で行っているディスカッション形式で実施することといたします。第1部は,川井田 実 氏,稲垣 太浩 氏および田代 むつみ 氏の3名を講師にお迎えし,「軟弱地盤上の高速道路土工構造物建設の歴史」と題して講演をしていただきます。第2部では,この講演内容に関する今後の課題等について,フロアの参加者を交えてパネルディスカッションを実施いたします。活発なディスカッションのために,セミナー当日までに,高速道路土工構造物の建設や維持管理,または軟弱地盤に関する疑問や悩みなどに関する質問を受け付けます。当日,講師の皆さんからご回答いただくとともに,参加者の皆様と議論を深める予定です。会員・非会員,社会人・学生を問わず,多くのご参加をお待ちしております。奮ってご参加ください。
◆G-CPD ポイント数: 2.0(予定)
※CPD ポイントは各団体におきまして認証条件が異なる場合がございます。
◆日 時:令和7年12月11日(木) 15:00~17:30
◆場 所:名古屋大学 東山キャンパス オークマホール(オークマ工作機械工学館)
オークマホールへのアクセス: https://www.engg.nagoya-u.ac.jp/access/
◆参加費:個人会員・特別法人会員3,000円, 学生会員1,000円, 非会員5,000円
※特別会員同行者無料特典対象講習会
詳細は中部支部のホームページ(http://jgs-chubu.org/tokuten/)をご覧ください。
特別会員特典は参加申込時に同時にお申込みの場合のみご利用いただけます。
申込後の対応は致しかねますのでご注意ください。
◆定 員:100名
◆第1部:講演(15:05~16:35)
〇題 目: 「軟弱地盤上の高速道路土工構造物建設の歴史」
〇講 師: 川井田 実 氏(基礎地盤コンサルタンツ株式会社)
稲垣 太浩 氏(一般財団法人土木研究センター)
田代 むつみ 氏(国立大学法人名古屋大学)
〇講演概要:
我が国の高度経済成長期以降、全国に整備された高速道路は,我々の生活や経済活動を支える重要なインフラです。しかしながら,その建設にあたっては,特に軟弱地盤における技術的な課題が数多く存在しました。軟弱地盤上に道路を建設する際には,盛土や地盤のすべり破壊・沈下といった問題が避けられず,土工構造物に対する対策が不可欠です。また,すべり破壊に対しては設計段階で十分な対策が講じられていても,供用後に長期的な沈下が発生することは多く,今もなお,盛土の嵩上げや縦断補正,周辺地盤の引き込み沈下など,維持管理の面で多くの課題が残っています。
軟弱地盤における高速道路土工構造物の建設について,過去の経験,現在の取り組み,そして未来への展望を,現場に直接携わった技術者の視点や最新の地盤力学の観点からわかりやすくご紹介します。
【主な内容】
<川井田 氏>
軟弱地盤とは?:通常の地盤と比べて,強度が低く,圧密沈下が長く続く軟弱地盤の特徴を説明します。
高速道路の事業主体が建設工事であった時代の設計基準から,維持補修の実態を反映した設計基準への変遷とその背景について解説します。
<田代 氏>
神田・中条・若狭地域の事例紹介:高速道路建設後に長期沈下が発生した具体的な事例を取り上げ,予測や対応策とともに,地盤力学がどのように役立っているか,理論と実践の両面からご紹介します。
<稲垣 氏>
舞鶴若狭自動車道若狭地区の軟弱地盤対策の実践から,NEXCOの技術基準に反映された設計法・対策工法等について解説するとともに,供用後7年8か月経過した残留沈下の実際と各種対策工の効果検証状況を解説します。また,これらを踏まえた今後の軟弱地盤上の高速道路土工構造物の技術に対する展望について説明します。
◆第2部:パネルディスカッション(16:45~17:25)
題目:「軟弱地盤上の高速道路土構造物建設の今後の課題などについて」
パネリスト 上記話題提供者3名
コーディネータ 野田 利弘 (国立大学法人名古屋大学)
◆登壇者等紹介
川井田 実 氏
現職:基礎地盤コンサルタンツ株式会社 技師長
1984年鹿児島大学工学部海洋土木開発工学科卒業、同年日本道路公団へ入社後、試験所土工試験室,本社道路技術課,高速道路技術センター,亀山工事事務所などに配属。2005年の道路公団民営化によりNEXCO中日本所属となり,高速道路総合技術研究所,敦賀工事事務所,本社技術開発チーム,中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋,高速道路調査会などで従事。特に敦賀工事事務所長時代には,高速道路でかつて経験のない腐植土を主体とした深い軟弱地盤での建設工事に奮闘。2025年にNEXCO中日本グループを退き,同年9月から現職。
稲垣 太浩 氏
現職:一般財団法人土木研究センター 技術研究所 土工構造物研究部 部付部長
1984年豊田高等専門学校土木工学科卒業 同年日本道路公団へ,入社後水戸管理事務所で常磐自動車道神田地区軟弱地盤上の盛土で沈下速度15cm/年を超える路面の段差修正やオーバーレイ担当,試験研究所土工研究室で軟弱地盤担当,NEXCO中日本敦賀工事事務所で沈下量が11mを超える軟弱地盤上の盛土の軟弱地盤対策担当,2025年4月にNEXCO中日本を退き,同年6月から現職。
田代 むつみ 氏
現職:国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 講師
2000年名古屋大学工学部社会環境工学科卒業,2005年名古屋大学大学院工学研究科土木工学専攻修了。2005年より名古屋大学において研究員として着任し,助教,特任講師を経て,2023年より現職。軟弱地盤の長期沈下や交通・移動に関する研究に従事。
野田 利弘 氏
現職:国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 教授
1989年名古屋大学工学部土木工学科卒業,1994年名古屋大学大学院工学研究科土木工学専攻修了。同年名古屋大学助手として着任し,助教授,准教授を経て,2008年より現職。地盤の数値解析や土の弾塑性構成式などを中心に地盤力学・地盤工学に関する研究に従事。
◆申込方法:
○参加希望者は下記の申込フォームに必要事項をご記入いただき,お申し込みください。ご登録のメールアドレスに入力内容についての返信メールを自動送信いたしますので,内容をご確認後,銀行振込または現金書留にて12月3日(水)までに参加費を払い込み下さい。
セミナー申込フォーム
〇複数名でお申込みの場合はまとめての払込も承ります。
〇参加費お支払いの際は必ず連絡担当者のご所属・お名前をご記載ください。
銀行振込の場合(振込先) 三井住友銀行名古屋支店 普通口座 0921947
公益社団法人地盤工学会中部支部
現金書留の場合(郵送先) 〒460-0008 名古屋市中区栄二丁目9番26号ポーラビル8F
公益社団法人地盤工学会中部支部
〇参加締切り後に,支払い期限内に入金確認が確認できた連絡担当者の方宛に参加証及び領収書をお送りします。参加証は当日ご持参下さい。
〇申し込みをされる前に送金いただくことは,トラブルの原因となりますので,固くお断りいたします。
〇参加費お支払い後のキャンセルおよび変更等による返金はいたしません。なお,代理の方のご参加は可能でございますので,その際は下記の「問合せ先」までご連絡ください。
〇申込フォームにて申込みされますと,参加費のご入金手続きをされなくてもキャンセルとはなりません。ご入金前にキャンセルされたい場合は「問合せ先」までご連絡ください。
〇申込時にご記入いただいた個人情報は,本行事に関するお知らせ及び行事運営の目的にのみ使用いたします。
◆申込期限:令和7年12月3日(水)までにお申込み,参加費の振込を完了してください。
◆セミナーにおける講演者への質問:
参加者には,事前に当該セミナーに関する質問やコメントなどをセミナー申込時に受け付けます。申込フォーム内に記載の Google form にご記入ください。
◆CPD 受講証明書の発行:
○建設系 CPD 協議会加盟の団体所属の方で,ご所属団体のCPD受講証明書書式が必要な場合は,ご所属先団体の書式に必要事項をご記入の上,当日ご持参ください.建設系CPD協議会加盟団体CPD申請書・受講証明書は当方にて準備いたします。
注 意: 建設系CPD協議会加盟の団体においては,行事で得たCPDポイントの相互付与に関して団体により異なる取扱いをされることがあります.地盤工学会の行事で得たG-CPDポイントを他団体へポイント登録を申請される方は,その団体におけるCPDポイントの登録運営規則を確認されたうえで申請されるようお願いします.
◆問合せ先:公益社団法人 地盤工学会中部支部
〒460-0008 名古屋市中区栄二丁目9番26号ポーラビル8F
電話:052-222-3747
E-mail:jgseminar@chubushibu.jp